犯罪事件簿 2
また、犯ってしまった。
いや、これはすべて正義のために行ったことで、
悪を滅ぼすために必要な事だったんだ。
多少の犠牲が出てしまったことは遺憾に思うが、それも正義を貫くためで仕方がないだろう。
すべては正義のため・・・。
以前に犯罪事件簿で書いたクロコン(重クロム酸)放流事件、
これを再び行う事になった。
今回は部屋の大掃除という事で部屋を掃除していたのだが、
いらないクロコンが大量に出てきた。
正確にはもともとあったのだが、片付けるのがいやで触れたくなかったのでそっとしておいた。
しかし今回は全面的な大掃除という事でそれに手をつける事になった。
バケツのような10リットルぐらいの容器にクロコン溶液が2リットルくらい入っているので
それを別の容器に移し廃液処理する。
そしてとりきれない残りのクロコンは前回のときと同様にできるだけ薄めて流しにそのまま流す。
もちろんいけない事だが、
教授曰く
「今の環境基準では絶対量(トータルでクロコン何グラム流したという量)ではなくて
濃度(最終的に水1リットル中に何グラム以下であればよい)で決められている。
だから量が多くても多量の水で薄めてしまえば問題ない」
いいわけないだろ、と思いながらも
これでもしなにか問題が起きた場合、責任をとるのは恐らく奴だろう、
しかも厳しい処罰が下るかもしれない。
もしかしたら大学を辞めさせられるかも、
だとしたら、それはそれでよいのでは?
多少犠牲を払ったとしても、悪を滅することができれば・・・。
犯るか!
とりあえず、クロコンを廃液処理して分ける。
そうすると、クロコンはかなり濃い褐色の液体で入っているうちはわからなかったが、
除いてみるとなんかどろどろとした固体がいっぱい析出していた。
このままではどうにもならないので、しょうがないから少しとって溶けるかどうかを試してみる。
そうすると表面の部分が溶けてガラスの破片が出てきた。
どうやら固体はガラスの破片と変な固体が混ざった物らしかった。
でもかなり硬いので剥ぎ取るのも難しく、溶かして流すことにした。
はじめはクロコンもまだ少しは入っているので、バケツに水をある程度入れてそれを
薄めて流していたのだが固体はいっこうに減らないので直接バケツを流しのところに持っていき、
蛇口から水を入れて流しっぱなしにしてそのまま静かに流しつづけて薄めながら
あふれ出てくる水だけを捨てていく。
しかしなぜかいくらやっても溶液の色が薄くなっていかない、
1時間ぐらいやってもまだ色が濃いままだった。
おかしいなー、かなり流しているのに。
しかも前回はかなり薄めて捨てていたが、今回はかなり濃いままで流しているので
すでに相当の量が流出しているはずなのに。
さらに1時間後、やっとちょっと色が薄くなってきた。
ここで重大な事に気づく、
たまっていた固体が減っているのでかき混ぜてさらに溶かそうと思ったら、
溶液がまたかなり濃い褐色ににごった。
どうやらもともとはかなりのクロコン溶液が存在していたのだが、
長年置きっぱなしだったので(たぶん10年以上)クロコン溶液の水だけが
少しづつ蒸発していき溶けきれなくなって析出してきたようだ。
とすると最初に廃液処理した2リットルぐらいの溶液はたいしたことなく、
本命はこの固体であったということになる。
もうすでにかなり流しちまったよ、しかもいまさら後には引けない状態だ。
このまま流しきってやる!
さらに2時間後やっと全部流しきる、それもかなり無理やり。
今回は相当の量を流してしまった。流していてちょっとさすがにやばいのでは?
と思ったぐらいだ。(ちなみに前回は、まあこれくらいなら大丈夫だろうと思っていた)
恐らく固体は数kg分ぐらいはあっただろう、量にすると少なくとも前回の10倍、とんでもない量だ。
前回と同じように考えるとクロコンの環境基準ではたぶん多くても 1000ppm(1リットル中に1000mg=1g)が限界だろう。(おそらく100ppmぐらい、もしかしたら10ppmくらいかも)
環境基準を通るには2,3000リットルは流さなくてはいけないね。
(でも本当はたぶん2,30000リットルは流さなくてはいけないんだろうな)
今回は本当にまずいかもしれない、マジで捕まるかも。
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もちろん捕まったときは、すべて教授の指示により行ったといって私は責任を逃れるつもりです。
そしてもしうちの大学で問題になり、大学内でもみ消そうとしたらマスコミに情報をリークしてやるつもりです。
事件は今日(4月15日)に起こしたので捕まるとしたら、明日か明後日くらいだろう。
さてどうなることやら。