13.天才と凡人の差

ここで運転手交代、
すでに4時6分、
白骨まで30分ぐらいでついてくれないと10分ぐらいしか入れない、
ここはY氏の気合の走行に期待するしかない、
Y氏は私が車の運転で師匠と仰ぐ(いろんな意味で)人なのでなんとかなる可能性もある、
ちなみにくるだけで40分かかっていて、
しかも上高地よりさらにもっと戻ったところに白骨温泉がある。

前の遅い車あおりまくりのアグレッシブな走り、
ガンガンとばす、
また有料道をはしって、
大急ぎで行く、


そういえば有料道といえば・・・

前にY氏と同じように車に乗っていたときに、
Y氏の運転で有料道を走っていたとき、
しかしおりようとしていたインターを通りすぎてしまった。

まあ通りすぎてしまったのではしょうがない、
1.次ぎのインターで降りてまた有料道にのってひき返してくる、
2.もしくは降りてそのまま一般道を走って目的地へと向かう、
という選択肢がある、


しかしY氏には第3の選択肢がある。

この有料道は片側1車線の交互通行で中央分離帯はなく、
ただ中央線がひいてあるだけ、
Y氏は走りながらこんなことをいってきた、

Y氏「たしかインターってどちらの方向も同じ所に出るよね」

私は普通に聞かれたものだと思い、
「そうでしょ、同じにしておけば設備費が半分ですむからおとくだしね」

Y氏「じゃあできるな」

できる?
なにが?

常人では考えられない思考ルーチンがY氏の中にはあった。


Y氏は朝の挨拶のように当たり前のことだよ、
という口調でさらっと次のようなことをいった。

「じゃあ、Uターンするから」


何を言っているのかわからなかった、
あまりにも普通のことのように言われたので、
理解できない私がおかしいのか?
とさえ思うくらいだった。

3秒くらいたってやっと理解できた、
でも逆に今度は聞き間違いじゃないのか?
と思い聞きなおす

「Uターンするって言った今?」
またY氏は

「うん、Uターンするよ」


と当たり前のように言い返してきた。

Uターン?
どこで?
インターをおりてからの話じゃないのか?

私が考えていると、
すぐにY氏は次ぎのインターで本線からはずれる所で止まる、

やっぱりやるのか、ここで?
本気だったんだ、冗談であればよいと願っていたのだが・・・

でも他の車は100km以上のスピードで走ってるんですけど、できるの?

3分ぐらいとまって、
一瞬車が切れた瞬間にすばやくUターン、
そして何事もなかったかのように、
降りたかったインターまで戻って降りた。


CPUの性能の差なのか?
ゲームボーイとスーパーコンピューター並に違いがあるような気がする、
いや天才と凡人の差だろうか?
根本的な発想が違いすぎる。

恐るべしY氏!