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2005年06月03日

アマゾン川下りの旅2 0日目

『ナベ流交渉術』


2週間前にアマゾン川下りを終えたばかりですが、
はやくも2回目を迎えました。

前回はアマゾン川といっても本当はアマゾン川の支流のマデイラ川でした。

でも今回は違います!

本当にアマゾン川です!

今回の旅はマナウスからアマゾン川をひたすら下って最下流の大西洋岸の町ベレンまでの、
約1500kmに及ぶ本当のアマゾン川下りの旅です。

時間は話によると4日でつくとのこと、
前回のポルトベーリョからマナウスよりも距離がさらに結構伸びているにもかかわらず時間は短くなる。
なんかうそ臭い話だけどたぶん貨物じゃなくて本当の移動用の客船だからかな。


ベネズエラから命からがら脱出してマナウスに着いたのが6月1日の水曜日の早朝。

段取りの非常に良い私は、
まえにマナウスにいたときにベレンまでの船がいつ出ているのかと値段をチェックしておいた。

それによると水曜日、金曜日あと月、火曜日もでているみたい、
主要路線なのでいくつも会社があり週7便ぐらいとかなり多い。

そしてどうも金曜日に2便でていて、
それがベレンまでの船の中では結構良い船を使っていて大きくてそれなりに綺麗で快適とのこと。

ということでその金曜日の船に合わせてベネズエラから脱出してきた。
そしてさっそく午後から船のチケットを探しに行く。

マナウスからの船は公営のチケットオフィスがあって、
そこですべての船を取り扱っている。

マナウスからはいろいろな都市に船が出ていて、
ここに行けばいつ船が出るとか値段とかもすべてわかる、
まさに船のターミナルみたいなところ。

こんな便利なところがあるなんて、
使わない手はない!

なんておもってここに行くととんでもない目にあいます。

ここは公営だからかよくわからないけど、
やたら高い!
ある意味正規運賃というものなのかもしれない。

とにかく高い、
ガイドブック「地球の歩き方」にのっている値段はここで買ったときの値段のようでだまされそうになります。

でももう1つのガイドブック?
じゃないんだけど個人ですごく細かく情報をかいて各地に残してある、

「エルビスノート」

というものによるとだいたいガイドブックの半額ぐらいで乗ることができます。

どうするかというと直接船着場まで行って、
船の人かその船のエージェントと交渉する。
これだけで簡単に安くなります。

じゃあ公営のチケットオフィスなんて誰も行かないじゃん!
と思うところですが、

それがなぜか知らないけどそれなりに人がいてはやってる、
なんでだろうか?
よく知らない外国人旅行者だったらわからなくもないけど、
現地人も買っているみたいなんだよねー。

謎です。

まあとにかくチケットを買うなら船着場で直接買うに限る、
ということで船着場へレッツゴー!


この船着場というのが公営のチケットオフィスから500mぐらいしか離れていない、
そして前に聞いた話によると、
午後12時に一度公営のチケットオフィスの船着場に行って人を乗せてくる、
これはチケットオフィスでチケットを買った人。

そしてそのあと午後2時ぐらいにまた船着場に戻ってきて、
ここで船着場でチケットを買った客を乗せて午後4時ぐらいに船はマナウスを出港する。

どう考えても公営のチケットオフィスは値段高いだけで利用する価値はない、
でも買っている人がそれなりにいる。

現地人でも船着場でチケットを買えることを知らないのかな?
というとそんなことはたぶんないと思う、
だってこっそりチケットを売っているということは全然なく、
それどころかかなりおおっぴらに船の写真を掲げて売ってる。

そして実は公営のチケットオフィスを一歩出ると、
そこでも船のチケットを同じように安く売っている。
さすがにここではおおっぴらにではなく、
船のチケット買いに来たのか?ときかれて、
そうというとじゃあこっちにこいといわれて少しはなれたところで交渉が始まる。

うーん、チケットオフィスと船はどういう関係にあるのだろうか?

謎は深まるばかりだ。


まあでもそんな謎は一介の旅行者にはどうでもよいこと、
旅行者に重要なのは同じチケットならいかに安く買うかということだけ。

チケットオフィス前の安チケット売りは値段があんまり下がらないので使う価値なし、
用があるのは船着場の安チケット売りだけ。

船着場の方は4、5人ぐらいエージェントらしき人がいて、
いろいろな船の写真を壁に貼って見せている。

まあとりあえず片っ端から当たっていくしかない。


船着場についてさっそくベレンまでの船の値段を聞く。
私の事前の調査ではハンモックは最安で120R(1R=約42円)ぐらい、
でも前回のポルトベーリョからの船の旅で、
ハンモックは死ぬほどやることがなくて困る、
ということを知っている。

そして私はパソコンを持っている、
もし電源が取れればゲームとかいろいろできるので時間をいくらでもつぶせる。

そこでカマロッジという選択肢が出てくる、
カマとはポルトガル語でベットのこと、
その名の通りベットがある部屋で、
広くはないけど2段ベットがありエアコンが付いていて、
そしてコンセントがあり電源が取れる。

まあ値段しだいだけど多少高いぐらいなら、
4日か5日をまったく無駄に過ごすよりは全然良い。

ということでカマロッジを買うつもりでいた、
カマロッジは前回の調査では200Rでハンモックとは80Rの差、
まあ結構高くなるけどエアコン付いていて快適だし、
パソコンが使えると考えれば全然高くない。

ただ1つだけ面倒なことがあり、
安チケット売りにベレンまでいくら?
と普通に聞くと、

ハンモック150R
カマロッジ300R

といってくる。

ちなみに公営のチケットオフィスでは、
ハンモック220R
カマロッジ600R
といってきます。

そしてマナウスからベレンまでの飛行機は、
この時期の値段ですが270Rです、
ベレンから来た人は210Rで飛んできた人もいます。

飛行機1時間ちょっと
船4~5日ぐらい

だれが公営で買うんだよー!

本当に謎です。

だれか解明してくれよー、
卒業論文ぐらいにはなるんじゃないの?


そして普通に考えると、
カマロッジで200R払うんなら、
1時間と4日の時間的な損失を考えたら270Rでも全然そっちの方が安いんじゃないの?
差額3000円ちょっとだよ。

と思うでしょう、
まあ私も「時は金なり」という考え方なので普通なら絶対飛行機なのですが、

バックパッカーはこのアマゾン川下りも観光の1つと考えるのが南米では一般的なのです。

バックパッカーには時間もあるし、

世界最大の流域面積を持つアマゾン川を船で下る

なんて良い響きでしょう。

そりゃ時間なんて関係ないですよ!
むしろ時間かかるからいいんですよ!

というようになります。


なんか話が非常にそれたような気が・・・、
この時点で元の話し覚えている人いるのだろうか?

話を元に戻すと、
安チケット売りにベレンまでいくらと聞くと、

ハンモック 150R
カマロッジ 300R

といってきます、
まあ彼らもできるだけ高く売ることで、
その差額でさらに儲かるのでこのようにいってくるのは当然。

なんだけど、
ハンモックの150Rはいいとしても、
カマロッジの300Rはいいすぎじゃないの?

ハンモックは最安値から30Rぐらいしか違わないからいいけど、
カマロッジは100Rも違うぞ。

この差が大きいほど交渉が非常にめんどくさくなる、
ハンモックは120Rにするのに10分もあれば十分、
結構簡単に下がる。

でもカマロッジは100Rもぼってくるのでかなり大変、
普通に交渉してたら全然そこまで下がらない、
相手も重要で何人かあたってやっと200Rという値段になる。

前の交渉のときは何人かあたってみんな最安値で250Rにしかならなくて、
これはカマロッジと飛行機の値段がほとんど変わらないんじゃ、
さすがに飛行機かなとあきらめかけてたときに、
300Rから250Rになってさらに交渉していたら200Rになった。

ということでカマロッジの交渉は非常に大変。
今回もかなり気合を入れて交渉に臨む。


まずはじめの人はというと、
やっぱり決まり文句のように、

ハンモック 150R
カマロッジ 300R

といってくる、
安チケット売り同士で初値はこの値段という協定でもあるのだろうか?

全然高い!
もっと安くして!

というと、

ハンモック 140R
カマロッジ 280R

になる、
うーん、これを200Rに下げるのはかなり大変そうだ、
こいつはあきらめて前に200Rといったおっちゃんのところにいったほうが早いな。

さっさと交渉を切り上げて移動する。

でも前に200Rといったおっちゃんはなぜか今日はいなかった、
なんでだよー、あとの奴らはみんな250Rまでしか下がらなかった奴ばかりだぞ、
体調崩して休んでるのか?

しょうがないので別の人のところにいく、
日本人は珍しいのか私が目立つのか知らないが、
前いったのは2週間前なのに私を覚えているおっちゃんがいた。

まあこの人は船の中までわざわざ連れて行って見せてくれた人、
もちろんそのときはさっぱり買うつもりなかったけど、
カマロッジにちゃんとコンセントがあるかどうかチェックしておきたくて、
見に行くか?といわれたのでいった。

そのあとの近くの飲み屋でもあったし、
まあ覚えていても当然といえば当然なのかな。

このおっちゃんも250Rまでしか下がらなかったので、
あんまり交渉の余地なさそうだけど、
まあせっかく声をかけられたのでと話をしてみる。

挨拶は

「ハンモック 150R
カマロッジ 300R」

「高い!
まけろ!」

うーん、心通じる挨拶だ、
どんなチケット売りとも必ずする挨拶だねー。

300Rから下げるのは本当に大変で、
めんどくさいので

200Rにして!

とこっちからいってみた。

するとこのおじさんが、
その後ろに座ってみていた太ったおじさんになんか話をしている。

そして太ったおじさんが、

よし

といったら、
200Rでよいといってきた。

え!
なにそれ!
早過ぎないか!

さっきの300Rという値段はなんだったんだよ!
(まあ挨拶なんだけど)

普通は

「200R?何言ってるんだお前、280Rにならしてやるよ。」

「そこをなんとか200Rに!」

「しょうがないから270Rなら」

「でも200Rでお願い!」

「無理だよ」

「200R ポルファボール!」(ボルファボール=プリーズ)

「わかった、わかった250Rならいいだろ、
これがもう限界だぞ」

「250Rが限界なの?
うーん、じゃあちょっと他のエージェントも当たってみるよ」

「しょうがない240R、もうこれで無理」

「じゃあまたあとで来るね、ここが一番安かったら」

そのまま離れていこうとするとほとんど必ずとめられて

「200Rと240Rの間で220R、これでいいだろ!」

「うーん、200Rになんないの?」

「無理!」

「じゃあやっぱり他の人に聞いてから・・・」

「わかった200Rにするよ」

ぐらいのめくるめく交渉のやり取りがあってはじめて安くなるもの、
そもそも私の中では1回で簡単に下がるとは思ってなくて、
今日は下見程度のつもり。

途中で「じゃあ他のところにいってみる」といってとめられないこともあるので、
そこでそのまま自分から交渉をするとさっぱり下がらなくなる、
だからまた次の日にくるぐらいのつもりで交渉してる。


ちなみに交渉では嘘も非常に重要です、
前に200Rを引き出したときは、

この前ベレンからマナウスまで船で来たよ、
そのときはもっと安かったのに何でこんなに高いの?

といったら下がった。
嘘というかハッタリといったところかな、
交渉にあわせてつかうと非常に効果的です。

タクシーに乗るときとかも、

高い!

というだけじゃなく、

高いなー、前に乗ったときは安かったのに何で?

とか、適当に値段を言ってみるといいです。
タクシーなど交渉相手がいくらでもいるときは、
だめなら次、というようにしていればすぐ安く乗れます。

長く旅をしているとすごく交渉術に長けてきます、
まあ日本の生活でこんなに値段の交渉とかする機会ないから、
非常に良い勉強になります。

最近はもう現地人価格が当たり前、
ぼられることもほとんどなくなりました。
(といっても自分がそう思っているだけでやられてるかもしれないけど・・・)


あまりにも一気に安くなったので、
おっちゃん安くなりすぎじゃないの?
というと、

うまく伝わらなかったのか、

もっと安くしろだと!
無理だ、帰れ!

といわれた、
あわてて、いやいや違う値段はこれでいい、
というと、

じゃあチケットを書くからといって、
さっきの太ったおじさんから冊子をもらって書き始めた。

どうやらかなり最安値の価格だったようで、
値段知っているなとおもってあきらめて200Rにしてくれたような感じ。

それはいいんだけど、
その冊子が全然カーボンコピーとかしてなくて、
書いて私に渡したらそれでなくなってしまう。

おいおい、ちょっとまってよー、
それ本物だよねー、
もしかして私だまされてる?
詐欺、詐欺なのこれ?

一応乗る船の名前とかはちゃんと印刷されている、
でも怪しいよー、値段もやたらあっさり下がってるしー、
こいつらやる気じゃないのか?

書き終わってじゃあ200R払ってといわれる、

今?
出発当日じゃダメ?

と聞いたけどもちろんダメだった。

まあしょうがないので払うと、
受け取った金を先の座っている太ったおじさんに渡していた。

そしてチケットとなんか名刺をくれた、
それにはエージェント・ネロと書かれていて、
電話番号とかも書いてあった。

まあこのおじさんたちは2週間前もいたし、
ずっとここで商売しているようだから、
まさか詐欺ってことはないだろう、
私は時間あるからもし乗れなくても次の日にきたりできるしね。

こんなおおっぴらに店を広げて他の人とかも見ているところで、
詐欺なんてやったらブラジル人は親切だからすぐ他の人がこいつはダメとかいってくるだろう。

まあ大丈夫かな、ちょっと不安だけど・・・、
などと思っていると、

なんかちょっとだけ日本語が話せるブラジル人が声をかけてきた、
どうもただ日本語が話せるから声をかけてきただけみたい、

ブラジル人は陽気なのでこんなことが良くある、
意味もなく話しかけてくるなんて当たり前。

ちょうどいいので、
この人たち知っているの?
ときくと、

トモダチ、トモダチ

といってきたので、
じゃああの後ろに座っている太ったえらそうなおじさんは何者?

あの人がネロ、ボスね。
その名刺の人

ふーん、
じゃあこのおじさん(交渉をしていた人)は?

働く人!

うーん、わかりやすいといえばわかりやすいよ、
日本語で言われるといっそうね。

雇われ見たいな感じなのかな、
でもボスの隣で客引きとかしてても意味ないんじゃないの?

まあとにかく安くチケットを手に入れることができた(はず、本物ならね)。

でもやっぱり世の中はそんなに甘くはなかった・・・

投稿者 nabe : 2005年06月03日 13:50


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