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2006年03月01日
なべ、死海に浮く
中東日記 その3
「なべ、死海に浮く」
中東といえば死海、
とまではいかないけど数少ない中東の見所の1つ。
人は水には沈むという常識を覆す浮いてしまう水があるところ、死海。
まあ厳密には人は海ならそれなりに浮くんだけど、
波とかあるし浮いたり沈んだりだから呼吸を考えるとずっと浮いているのは難しい。
しかし死海は何もしなくてもすごく浮くところ、
逆に沈むのも難しいというぐらい浮く(イメージでは)ようなところ。
死海で人が浮くのはここが異常に塩分濃度が高い湖になっていて、
その分浮力が増えるので浮くことになる。
死海はヨルダンの首都アンマンから30kmぐらいいったところにある、
前日にシリアから降りてきていこうと思っていたんだけど1つ大きな問題がある。
それは・・・
カメラマンがいないこと
アンマンにも日本人がいっぱい集まるホテルがあり、
そこに泊まるので死海なんて誰でも行く、
おりしも今は学生さんの春休み、卒業旅行シーズンだから今は中東には日本人がいっぱいいる。
だからカメラマン(一緒にいく人)がついて次の日でも見つかると思っていた。
でもタイミングが悪かったのでこのときは5人ぐらいしか泊まっていなかった。
さらにここは8人部屋ぐらいのドミトリーだと思っていたら、
なぜか2人部屋で1人で使うならシングル払いでシェアでいいなら安くなるという感じで、
同じ部屋の人も行ったことがありダメだった。
死海といえばやっぱり自分が浮いている写真がとりたい、
しかしカメラマンがいないのではその写真も取れない。
中東はあんまり見所がなくてもともとこの旅はアフリカがメインなので、
スタートラインに向かっているぐらいだから急いでまわっている。
だからあんまりゆっくりする気もなく、写真は取りたいけどそれだけのために時間を延ばすのももったいないのでそのまま行くことにする。
朝8時に起きて出発の準備をして一度ホテルを出て水やお金を下ろして戻ってくる、
するとそこにちょうど今ホテルについた感じの日本人がいた。
せっかくだからと死海はもう行きました?ときくとまだ着たばっかりでいっていなくて、
いくつもりだからせっかくなら一緒に行きたいと言われる。
これでカメラマンをゲット!
用意するのを少し待って9時半ごろに出発する、
死海に行くバスはホテルから離れたバスターミナルからでているので、
すぐにタクシーを拾う。
ヨルダンのタクシーはメーター制なのでつかいやすく、
値段も15分ぐらい乗っても3ドルぐらいとかなりやすい。
バスターミナルについて死海にいきたいというと親切なヨルダン人はすぐにミニバスをおしえてくれた。
こっちのバスは時刻などというものはなくて基本的には満員になったら出発するというシステム、
なので中を見てあんまり乗っていなかったらかなり時間がかかることになる。
ちょうど人も結構乗っていて今にも出発しそうだったので乗り込む。
でもそのあと客がなかなかこなくて15分ぐらい待ってやっと満員になり出発する。
運賃は80円とこれまた安い、40分ぐらいかかって死海の近くのバス乗り場にたどり着く、
死海は観光スポットのはずなんだけどヨルダン人にとってはどうでもよいところなのか、
それとも車を持っているような人じゃなければビーチになんて遊びに行かないのかわからないけど、
なぜか直行バスがない。
というかそもそも公共交通機関はここまでで、
あとはタクシーを使うかヒッチハイクでもするしかない。
アンマンビーチというリゾートみたいなのを政府がちゃんと作っているのにそこまでのバスがない、
中東人は基本的にアホなのでまあこんなものです。
同じバスにフランス人のカップルも乗っていてちょうどよいのでシェアして一緒に行くことにする。
タクシーはいなかったけどすぐにそのへんの人の車がとまり、
アンマンビーチまでというと1人1JD(160円)といわれる、
ヨルダンの物価からすると高いんだけど日本人とかからすると安いのでそのまま乗る。
結構遠くて10分ぐらい走ってやっとたどりつく、
ここは完全にリゾート化されていてリゾートホテルとかもある。
(でも公共交通機関はない、貧乏人に用はないということかな、
入るのに5JDと高いのも影響している気がする)
死海というと浮く湖というイメージが普通だけど、
ここは地球規模のそれよりも遥かに重要な所。
実は死海があるところは世界で最も低いところにある、
それも海抜-400mと他の低いといわれているところよりも異常に低い。
通常は標高が100m上がると気温が0.6℃変化するといわれているので、
その計算からだと+2.4℃高くなる。
アンマンは暖かいけどまだまだTシャツでは肌寒いぐらいだったのに、
ここに来るとTシャツでも暑いぐらいでさすが世界で最も低いところといった感じ。
早速着替えて死海へいく、
見た目は普通の湖で何にも変わらない。
ゆっくりと足を死海の中へ入れる、
イメージではそのまま足を入れてもふわふわしてしまうのでは?
という感じだったけどまったくそんなことはなくプールの水と変わらないぐらい。
そのままはいっていくけどやっぱり普通の水と特に変わった感じはしない。
外は暑いけど死海の水はまだ少し寒くてひんやりとする。
遠浅なので遠くまで歩いていかなければ全身は水につからないので、
ごつごつしていて歩いていくと痛いのでそのまま浮いてみることにする。
どんなものなんだろうと仰向けに平らになると、
確かに浮く!
でも思っていたほど浮くわけでもない、
これまた私の勝手なイメージでは、
もぐろうとしても浮力が出すぎて浮くことすらできないと思っていたのに、
暴れれば十分に沈むことができる、
というより体をちゃんと水面に平行にしないで建てにするだけでも十分に沈む。
思ったより死海の浮力はたいしたことない。
とはいえ浮くことは浮くのだからと早速写真撮影会を開催する、
死海で取る写真といえばもちろん浮いている写真なんだけど、
それもタダ浮いているのではなく新聞を持って浮いている写真がベスト。
いろいろなところで使われている死海の写真はほとんどが新聞を持って浮いて読んでいる写真。
用意の良い私はこのときのために日本から飛行機に乗ったときに機内で配っていた日本の新聞をここまで大事に持ってきていた。
早速それを使って写真を撮る、
とってもらって交代して新聞を貸して一緒に来た人もとってあげる。
そんなことをしていると一緒にタクシーで来たフランス人カップルもやってきて、
お前いいもの持ってるなー、俺にも貸してくれよ!
といわれて貸してあげる。
やっぱり新聞を持っての写真は万国共通で有名のようだ。
しかし死海でやることといえばそれぐらい、
浮くといってもやることないし限界あり。
それにここの水は塩を直接なめるよりもかなりしょっぱい、
こんなものが目に入ったら大変なことになる。
意外と慎重に浮かないとやばい死海。
水がまだ冷たいので上がったりはいったりしていていたら、
はいっていくときに足が滑って思いっきり左ひざを塩の塊にうちつける。
塩の塊はかなりトゲトゲしていてヒザにいっぱい深い傷ができてめちゃいたい、
かわりに塩の塊はまっぷたつにしてやった。
はじめはたいした傷じゃないと思っていたんだけど、
あとから血がどんどん出てくる。
でもここで戻ってしまうともう浮くこともできない、
しかしもし傷口に塩水がかかってしまったら・・・
なんとかヒザだけは浮いているようにして死海に浮く。
だけどそんなにうまくうけるわけもない、
恐れていたことがあっさり現実になる。
傷口に塩をぬると言う言葉があるけど、
ここの水は塩よりもさらに濃い感じでなめると塩を直接なめたときよりもしょっぱい。
そんなものが傷口についたら・・・
実は全然痛くない、
もともと塩水の中で怪我をしたこともあるだろうけど、
それにしても痛くない、ただの水をつけているのと変わらない。
塩水だからばい菌とかが存在しないから純水に切っただけの傷になるから痛くないのかな。
これなら普通にしばらくは浮いていられると思ったけど、
怪我は思った以上に酷かったようでだんだん血が出てくる量が増えてくる。
これはいけないと海から上がって血が止まるのを待つけど、
塩水がついているからか全然血が固まらなくて結構な勢いで足をつたって流れていく。
どうしたものかなーと思って見ていると、
近くを歩いていく外人たちも気になるようで見ると
オー、とかアウチとかいって見ただけでも痛そうな感じだった。
血がさっぱり止まらないので50mぐらい歩いてシャワーのところまでいってシャワーを浴びる。
それでもとまならくてしばらくそのまま座って泊まるのを待つ。
30分ぐらいでやっととまったけどその間も結構血が流れていた。
そんなことをしていたら午後1時を過ぎていて、
ここは本当に日差しがきつくてそれまではそれなりにいた他の団体の旅行者の人たちもいつの間にかいなくなり、
この時間になると死海に入っている人がまったくいなくなっていた。
まあ死海なんて浮く以外やることないので結局2時間ぐらい(はいっていたのは45分ぐらい)でかえった。
思っていたよりも浮かなかったのでなんかいまいちという感じだったけど、
世界で一番低いところに行ったのと傷口を塩水につけても痛くないというのがわかったのが今回の収穫だった。
旅行中の小話 Part-1
『心は青年、体は学生』
この時期は学生旅行、卒業旅行シーズンで中東は日本人の旅行者がすごく多い、
中東はやはりちょっとハードルが高いイメージがあるので(実際には私の中ではアジア並みに楽勝な旅行地域)卒業旅行の人がすごく多い。
なので学生さんと話をする機会がすごく多い、
年はそれなりにいっているけど心は青年な私は普通に学生さんとも話す。
この時期は学生さんが多いので私も話をするときは学生?卒業旅行?というように聞く、
同じように相手も私に声をかけてきてくれるんだけど
卒業旅行ですか?
と聞いてくる人が結構多い、
思わず、
はい!
とでもいってしまおうかと思うんだけど、
さすがにそれはサバ読みすぎなので自己申告してあげる。
これからは、
学生に見える青年の心を持つバックパッカーということになりました。
投稿者 nabe : 2006年03月01日 21:27
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